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学びを、考える2026.09.12

【第2回】過去の回覧板や資料が行方不明…「地域の百科事典」を作ろう

西田井祐也副理事長/地域学校連携コーディネーター・社会教育士読了 6


はじめに:「あの資料、どこに行ったっけ?」からサヨナラしよう

自治会やNPO、地域のクラブ活動などを運営していると、必ずぶつかるのが「過去の資料の迷子問題」です。

  • 「3年前の防災訓練で、どこの業者に備品を発注したっけ?」
  • 「自治会館の使用ルール、以前の総会で何か変更があった気がするけれど…」
  • 「前任の役員さんが残してくれたパソコンのフォルダがごちゃごちゃで探せない」

必要な情報を探すためだけに、紙のファイルを何冊もめくったり、古いパソコンのフォルダを何時間も検索したりした経験はありませんか?

第2回となる今回は、Googleの無料AI「NotebookLM(ノートブックLM)」を使って、過去の回覧板、総会資料、マニュアルなどを集約し、チャットで何でも聞ける「地域の百科事典(デジタル知恵袋)」を作る手順を具体的に解説します!

1. 地域の百科事典を作るための全体ステップ

NotebookLMで「地域の百科事典」を作る作業は、驚くほど簡単です。難しいプログラミングやシステム設定は一切ありません。

全体の流れは、以下の3ステップだけです。

  1. Step 1: NotebookLMにログインして「新しいノート」を作る
  2. Step 2: 手元にある地域の資料(PDFや文章)を読み込ませる
  3. Step 3: チャットで知りたい情報を質問する

それぞれのステップを詳しく見ていきましょう。

2. 実践!操作手順マニュアル

Step 1:NotebookLMを開く

まずは、パソコンやスマートフォンでインターネットブラウザ(Google Chromeなど)を開き、「NotebookLM」と検索するか、以下の公式サイトにアクセスします。

  • NotebookLM公式サイト: [https://notebooklm.google.com/](https://notebooklm.google.com/)

画面が開いたら、お持ちのGoogleアカウント(Gmailアドレス)でログインします。

ログイン後、画面上部にある「+ 新規作成」(または「新しいノートブック」)というボタンをクリックします。これで、あなた専用の「新しいノート」が作成されます。

Step 2:地域の資料を読み込ませる(ソースの追加)

ノートが作成されると、「ソース(資料)を追加する」画面が表示されます。

ここで、AIに覚えてほしい地域の資料をアップロードします。

NotebookLMに取り込める資料の種類は非常に豊富です。

  • PDFファイル: 地域の広報誌、過去の総会資料、防災計画書など
  • テキスト・Wordファイル: 会議の議事録、役員の連絡網、行事の振り返りメモなど
  • Google ドライブのファイル: Googleドキュメントやスプレッドシート
  • ウェブサイトのURL: 自治体の公式HPのごみ分別ページや、地域のブログ記事など
  • YouTube動画: 地域の歴史セミナーや過去のイベント動画

【操作のコツ】

パソコンの中にあるPDFやワード文章であれば、対象のファイルをそのまま画面上にドラッグ&ドロップ(引っ張って離す)するだけで、数秒で読み込みが完了します。

無料版でも、1つのノートブックに最大50個の資料(ファイル)をまとめて追加できます。過去数年分の回覧板や資料を一気に入れてしまって問題ありません。

Step 3:チャットで質問してみよう!

資料の読み込みが終わったら、準備完了です!

画面の中央下に「質問や指示を入力するテキストボックス(チャット欄)」が表示されます。

ここに、日常の言葉で知りたいことを入力してみましょう。

【質問の例】

  • 「過去の総会資料から、自治会費の改定が行われた年と変更後の金額を教えて」
  • 「防災マニュアルをもとに、大規模地震が発生した直後に役員がやるべき最初の3つの行動を箇条書きでまとめて」
  • 「去年の夏祭りで準備した『かき氷』の仕入れ先と個数を教えて」

入力して送信ボタンを押すと、数秒〜十数秒でAIが読み込ませた資料全体をスキャンし、正確な回答を作成してくれます。

3. ここが安心!「引用番号」で元データを確認する

回答が生成されると、文章の末尾や途中に「[1]」「[2]」のような小さな引用番号が付いていることに気づくはずです。

この番号をマウスでクリック(タップ)してみてください。

すると、画面左側に登録した資料が開き、AIが回答の根拠にした原文の箇所が黄色くハイライト表示されます。

これにより、「AIが本当に正しいことを言っているか」「どの資料の何ページに書いてあるか」を一瞬で人間が確認することができます。

「AIの言うことは半信半疑…」という高齢の方や地域の役員さんにも、「ほら、〇〇ページのここにこう書いてありますよ」と元データを見せながら説明できるため、地域内での信頼感が段違いです。

4. 【動画で確認】実際の操作画面を見よう!

(ここに30秒〜1分程度のショート動画を挿入)

【動画の内容イメージ】

  1. NotebookLMの画面を開き、PDFファイル「2025年_地域防災計画.pdf」を画面にドラッグ&ドロップしてアップロード。
  2. チャット欄に「避難所で高齢者や障がい者の方に対応する際の注意点は?」と入力。
  3. AIが箇条書きで分かりやすく回答を出力。
  4. 回答の「[1]」をクリックすると、左側のPDFの該当箇所に画面が飛び、黄色くハイライトされる。 Caption: 「資料を放り込んで質問するだけ!根拠の場所も一瞬で分かります。」

5. 【注意点】個人情報の取り扱いルール

NotebookLMは非常に便利ですが、地域活動で利用する際にはセキュリティとプライバシーへの配慮が必要です。

  • 個人情報の入力に注意: 住民の氏名・電話番号・住所・銀行口座などが記載された「名簿」や「機密文書」をそのまま読み込ませることは避けましょう。
  • 匿名化してアップロード: どうしても名簿関連のデータを扱う場合は、名前を「Aさん」「Bさん」に置き換えるか、個人情報が含まれない部分(手順書や予算書など)だけを抽出してアップロードするのがマナーです。
  • 共有権限の確認: ノートブックを他の役員と共有する場合は、勝手にデータを書き換えられないよう「閲覧権限(見るだけ)」で共有することをお勧めします。

まとめと次回予告

今回は、NotebookLMを使って地域の過去の資料を集約し、「地域の知恵袋(百科事典)」を作る手順をご紹介しました。

1つノートを作っておけば、新しい資料が増えたときも後から追加(アップロード)するだけで、AIの知識がどんどんアップデートされていきます。

次回は、行政から届く難解な通知書や補助金の要綱など、「長くて読むのが大変な書類を、ワンクリックで『図解(マインドマップやインフォグラフィック)』に変える技」をご紹介します!

ぜひ、お手元にある身近な地域のPDFファイルで一度試してみてくださいね。

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西田井祐也

副理事長/地域学校連携コーディネーター・社会教育士

市民・団体・企業・行政をつなぎ、相談・伴走・情報発信で地域の活動を支えています。

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